木造は構造計算と呼べるような手法は無いと思っていたが、偏芯率、剛性率、層間変位角
まで指針に出ていた。品確法を適用するなら更に存在床倍率が適用される。
従来では木構造で剛性率なんて考えられなかった。木造はピン接合で構成され
剛床が成立しない、よってゾーニングだけの設計手法だった。
(もっとも短スパンならばピンより剛と言える。)
存在床倍率なる規定があり、これは剛床を成立させる為に剛な床を作りなさいとの
規定であり、吹き抜けや階段等の床開口扱いに工学的判断を求められる。
力の流れを意識して設計するなら不要な規定と思うが、一定の品質を確保する点から
見ればなるほどと思える。
数例の木造構造計算書を見た印象は、吹き抜け部分における梁検討が無く、風に対して
弱軸で負担出来るのか疑問があった。
キャットウォーク等で耐風梁を考えない設計は脆弱に見えるがどうだろう。